仏壇
- ふく
- 2024年12月9日
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秋の新刊として刊行した同棲本に、種ヶ島の実家を訪れた白石が種ヶ島家の仏壇にあいさつして一言二言語りかけるシーンを入れた。
これは影響を受けたものが明確にあって、(お若い方は知らない)「だぁ!だぁ!だぁ!」という少女漫画のアニメオリジナルシーンがそれ。
ヒロインが用を頼まれて一人で仏壇へ来た時にヒーローの亡母の写真を見つけて、ごく自然に名乗って「この家でお世話になっています、蝋燭を少し分けてくださいね」と声をかけるんだけど、そのシーンの奇妙な生々しさが好きで。
血縁者以外は踏み入れないような繊細なところさえいつの間にか知っていて、踏み入ることを当然のように許されていて、けれど当人はそのことに気負うでも緊張するでもなくただおおらかにそこにいる、という様子に、私はなぜか「家族」感や「いい女」感、「伴侶」感?をものすごく感じていたもので、取り入れてみた。
白石くんはそういうことしそうかもな、とも思ったし。