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帰路

  • ふく
  • 1月3日
  • 読了時間: 1分

 田舎の小さな駅から、南に向かう短い電車に乗って。

 からっぽの田んぼの中を走る線路の周りに白いススキが群生する風景は、好きかもしれない。今日もふわふわ揺れていた。


 もう電車に目を輝かせる子どもではなくなったし、ほかの電車に乗っても何とも思わないけど、特別なときにだけ母に連れられて乗るものだったこの路線だけは、今も一人でガタゴト音を聴いていると少しそわそわするの、なぜ。


 たまたま先頭車両の前方に乗ったので、運転手さんと同じ目線を楽しんでみた。短いトンネルに入るとわっとドキドキが高まる心の端っこ、子どもの私が残っている模様。


 
 

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