さびしさを見つける
- ふく
- 2024年12月7日
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どこかにさびしさを持っている者同士が、そこに触れたことを決定的な契機にして心通わせるありさまが特別好き。
そのさびしさは二人それぞれ別のものでもいいけど、どこか似ているといい。自覚がない場合もあるくらい些細で、うっすら自覚があったとしても特に慰めてほしいとは思わない、(本人にとっては)ごく普通で気に留めないものである方がいい。
他人はおろか自分すらあまり目を向けたことのないその小さなさびしさや苦しさ、孤独を見つけてくれる不思議な人に出会ったとき、小さくとも自分の大切な部分に確かにあったその傷のかたちや、誰かに見つけてほしかったのかもしれないことに初めて気がつき、見つけられたことに震えるような安堵を覚える、そういう恋(、いや愛?)のはじまりが好き。
他の誰も、自分でさえ、うまくさわれないところをそっと抱きしめてくれるような存在。
種ヶ島と白石は互いにそういう間柄になり得る二人なんじゃないかと強く感じたのが、私のきっかけだった。それぞれ秘めた思いがあったあのダブルスで、彼らは既にそれに近いことをやっていると感じたから。