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たてよこ

  • ふく
  • 2月5日
  • 読了時間: 2分

 小説本の縦書きとスマホ画面上の横書きとでは、同じ文章でも読み心地が違う。

 常々思ってきたことだけど、ここに横書きで作品を展示するようになって改めてそう思う。


 縦・横の違いというより、一行の長さの違いが大きく影響するのかも?と最近は思っている。小説本の縦書きは一行の終わりから次の行の頭までが遠い分、読み手に適度な間をくれる感じがする。段落変えのための改行でも多めに空白ができることもあって、段落が変わった雰囲気が視覚的にもはっきり分かるし、台詞も地の文に埋もれることなく浮き立つ。私はこれが好きで、Xに小品を投稿するときも文庫仕様の段組みを好んで使っていた。

 スマホ画面上の横書きだと一行の長さが短い分間が取れなくて、縦書きのときよりも段落変えや改行を多めに入れないと縦書きのときと同じような間合いで読めない気がする。ここに展示している作品も、スマホ画面上の横書きを媒体にするに当たって適切な間合いの維持のためにちまちま変えてる。気付いたところからだけど。


 小説の文字は単に辞書的な意味を伝える記号としての役目だけではなく、連なって紙に印字された姿の美しさも重要な要素だと私は思うので、その点でも文の美しい全身をなるべく途中で折らずに見せることができる縦書きはいいなと思う。


"目が眩む。現実でも、幻想でも、もうどちらでもいい。空に溶けた夕日と同じ瞳で見つめる白石だけが、この瞬間の世界のすべてだった。"


などはスマホ横書きだと下手したら四行に分断されてしまう文章だけど、きれいだからなるべく折らない姿を見たい。

 今はまだ縦書きの方が色々やりやすい気がしちゃうけど、スマホ画面上の横書きも、一行が短いことを活用した表現方法があるのかもしれないな。奥が深い。


 

 
 

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