花瓶の花
- ふく
- 2月1日
- 読了時間: 2分
成人の日の週末に一本だけ買った紫陽花がまだ花瓶で元気にしている。終わった花を摘んでやればまだ見栄えもそれなり。涼しい季節とはいえ長生きだ。
今は精巧な造花もあるけど、やはり水の通った生花のからだに及ぶ生命感はなく。年中枯れずに家にあって見慣れて埃を被っていく花よりは、特別な一、二週間だけ瑞々しく目を楽しませてなくなる花を近年は好んでいる。
涼しい季節にたまにしか買わないけど。
THE NEXT DOORの二人の家では白石くんが時折花を買ってきて花瓶に活けてるらしい描写がある。
作中でも一章をそれに充てたように、私は同棲模様を考える際白石くんが長期不在中の留守番ヶ島さんに思いを馳せがちであるが、一人の夕食後のリビングにぽっかり落ちた無音の時間に、テーブルにほっぺつけて突っ伏してぼんやりしょんぼり花瓶の花を見てる種ヶ島さんがあの家にはいる。種ヶ島さんは植物には詳しくなくて、水を替えてみるくらいはするけど水上げとか切り戻しとかよく知らないので、翌日仕事から帰って花が萎れかけてるのを発見すると「!!!」となり白石くんにどうしたらいいか鬼LINEして助けを求めるし、「え、合ってる?ここ切るんで合ってんの?ちょ怖いほんま怖い蔵ノ介見とって」と手元確認してもらうためにビデオ通話始める。
本編でもそうだったけど、白石くんの大事にしてる植物を大事に思ってて、白石くんの不在中におっかなびっくり手入れをがんばる種ヶ島さん異常にかわいくていとおしい。だいたいのことそつなくやってしまう人だから珍しいシーンでもあるし。
あれは俺のもんとちゃうし知らん、とならないところに彼の感受性や愛のありようが表れてて、白石くんもそういう種ヶ島さんを見て笑いながらもめちゃくちゃ幸せだろうなぁ。
はぁ
またため息が止まらないゾーンに突入した
本日もお幸せにな
ああもうお幸せだったな
しってる