じゅうねんごの

　棲息地をここのみにして一ヶ月経過。生活のしやすさ良し。

　創作とXをやめて、昨年下半期いっぱい消滅してた感性もようやく人並みに戻ってきた。きれいな景色を見せてみても好きなはずの音楽を聴かせてみても心がぴくりともしなかったわたしはよほど疲弊してたか非現実の世界に魂抜かれてたのだなと呆れている。あまりにも長期間戻ってこないから恐怖だったなあ。すばらしいものが目の前にあるのにときめけないのは最悪だ。

　今が平和。星も花も朝もみなきれい。

　ふと気が向いて「十年後の今日」を展示に加えた。素人でもサイトをいじりやすくて本当にありがたい。

　「十年後の今日」、同時に再版した既刊を含め販売数に比して反響が非常に少なく、それまでは楽しさだけだった創作に対してあれ？となるきっかけだった。感想や感謝を伝える習慣のある読者は一握りどころかひとつまみであるからして、反響によらず楽しめる者でなければ続かないのがこの世界での創作なので、あの時点で私には黄信号が灯ってたということだ。自己満足だけで楽しいフェーズが長く続く人なんてそういないと思うけど。

　振り返れば一つのターニングポイントだった作品だけど、私は気に入ってるので私の家に飾るのである。ここは期待も落胆もしなくて済むいい場所だ。